マイクロスコープとは
「マイクロスコープ」とは、治療部位を拡大し歯の神経がある根っこの中を見ることのできる大型顕微鏡のことです。
最大約30倍もの拡大倍率で治療を行うため、確認できる情報量が多く、細菌の駆除を確実に行うことができます。
医療の世界において耳鼻科から導入され始め、その後眼科・脳神経血管外科・形成外科などに普及してきた手術用実態顕微鏡のことです。
歯科の分野では、日本において1990 年以降から導入され始め、2004 年AMED(Academy of MicroscopeEnhanced Dentistry)の日本支部にあたる
日本顕微鏡歯科学会が発足し、診査診断、歯内療法( 歯の根の治療)、歯周治療、審美修復治療( 詰めたりかぶせたりする治療)、
外科治療(歯周外科やインプラント治療)などに応用されるようになり、普及してきました。
しかし、それでも全歯科医院のうち、
わずか数%程度にしかマイクロスコープは存在していません。
マイクロスコープを各診療台に設置
当院では、各診療台に一台づつマイクロスコープを導入しておりますので、診療台を移動していただく煩わしさがありません。
また保険・自費診療などの治療を選ばず、必要な時に歯科医師の判断で使用し、それにより治療費のご負担をいただくことはありませんので、ご安心ください。
マイクロスコープで効果的な治療
根管治療のメリット
マイクロスコープを使用することで、格段に制度の上がる治療として挙げられるのが根管治療です。
従来の根管治療は、肉眼で観察をし、医者の勘や感覚に頼るところが大きい治療でした。
最近では、双眼ルーペ(拡大鏡)を治療に併用する事で、以前に比べ細部まで診査・診断、治療が行えるようになりましたが、
双眼ルーペの倍率には限界があるのも事実です。
そこでマイクロスコープを用いることにより、以前では発見困難であった根管の細部を
正確に把握しながら、より確実で精度の高い治療を行うことが可能になりました。
根管はとても小さくて細く、非常に複雑な形状です。
また、歯によっては、根の数も違ったり
、分布している場所も微妙に違いがあります。
よって、 肉眼のみでは、見落としが発生するリスクがあります。
治療の際に見落とされた根管には当然ながら洗浄が行われず、結果として、壊死した神経や、
細菌感染がそのまま残ってしまい、これが原因で感染根管になってしまうケースも少なくありません。
もう一つの問題として、根管治療の際に使用する針(リーマー)が折れてしまい根から取り出せず、そのままの状態で治療を完了してしまうケースを見受けることがあります。
当院では、マイクロスコープを使用し、針(リーマー)を除去して、再度根管充填を行わせて頂きます。
レントゲンで見る根管治療の様子